危険予知活動シリーズ!

今回は技能講習科目まである…

【酸素欠乏等危険作業】です。

「酸欠」とは?

「酸素が少ない、または無い状態」です。では、どうしてそんな状態になるのでしょう?

[酸素濃度]

21%…通常。

18%…動ける限界。換気しながら作業が必要。

16%…酸素が足りず呼吸回数増加。吐き気やめまいがし始める。意識が遠のき始め集中力低下。

12%…手足など体に力が入らなくなってくる。意識も更に遠のき判断力低下。

8%…失神混沌。7-8分でOUT。

6%以下…この空気が体内に入った瞬間、呼吸停止に陥りOUT。

入ったり覗き込んだだけで回復不能になる恐れがある酸欠。だから、作業前の濃度測定が必要です。

酸欠原因はザックリ分けると以下3点!

①酸化…鉄が酸化する際、その空間の酸素を消費してしまいます。

②置換…酸素と別のガスなどが発生し、その空間から酸素を追い出してしまいます。

③消費…長期間雨水などが溜まって微生物が発生し、微生物が呼吸し酸素を少しずつ薄くしていきます。

要するに、酸素が追い出されるか使われるかの違いですね。一つ一つ見ていきます。

①は、雨水ピットなど構築されてから水が大量に雪崩れ込んで、それが溜まる様な場合起きます。鉄部の錆など最たる例です。解体工事の際は、特に気を付けたい点です。ピットに下りる為のスチールタラップが酸化し、錆びて体が預けられず梯子を入れた事もありました。

②は、塗装や溶接作業で出る溶剤や溶接のガス、窪みに溜まった一酸化炭素などです。酸素が追い出されるイメージです。塗装は締め切った空間で黙々とやる事も多く、酸欠状態のままやる事が有ります。溶接は船やプールの缶体など大掛かりな溶接を内部でする際陥ります。

③は、例えば型枠材の残りが新築の地下ピットなどに残ったままにされ、雨水も溜まった状態で放置してなったりします。雨水の中には微生物が含まれており、木材を腐らせながら酸素を少しずつ消費して活動します。後は、作業員自らの消費です。密閉空間で複数人で作業する際、陥ります。

酸欠は防塵防毒マスクでは対処できません!対策としては以下。

・送風機で外気を常に送り込む。

100v乃至200v電源の送風機を使い、ジャバラ(風管)を繋いで底盤迄酸素を送ります。

・空気呼吸器を作業員に装備させる。

ダイビングで使う様な酸素ボンベです。

・作業主任者を専任し、開始前など適宜酸素と硫化水素濃度を測定する。

【KY記入例と対策】

「ピット内作業中、作業員が酸欠状態に陥る。」

→「作業主任者を選任し、始業前点検を行ってから作業開始する。」

→「作業開始前、適宜送風機で空気を送り酸素適正濃度を維持する。」

→「ピット内が酸欠状態の場合は、作業を止めて換気をし、入り口は立入禁止措置をする。」

酸欠作業=“ピット内作業”と言うイメージがある位、建設業では良く出るキーワードです。

酸欠が疑われる場所での作業では、以下をまず行います。

・作業主任者を選任し表示する。

・作業エリアを関係者以外立入禁止とする。

・表示看板を用意し、作業主任者が誰かとその日の濃度を記入する。

・送風機にジャバラを取付け、作業エリア底盤迄口を伸ばし換気をする。

まずこれだけは、やっておきたいところです。


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